カサブランカといえば「純粋」「威厳」などの花言葉を持つ、高貴で気品のあるイメージの花として知られていますよね。

カサブランカに怖い花言葉があるって聞いたけど本当かな?



色別や本数別に「裏切り」など怖い花言葉が存在します!
この記事では、都内の某花屋で7年間としてフローリストとして働いた経験を持つ筆者が、カサブランカの花言葉について怖い花言葉やその由来について詳しく解説しました!
カサブランカの花言葉の基本と由来





そもそも、カサブランカにはどんな花言葉あるんだろう?
まずは、カサブランカの基本的な花言葉とその由来について見ていきましょう!
カサブランカの基本的な花言葉
カサブランカはユリ科の植物で「テッポウユリ」の園芸品種として知られており、カサブランカという名前自体が「白い家」という意味を持っています。
純白の大きな花を咲かせる様子が名前の由来です。
この名前の由来からも連想できるように、「純潔」「清らかさ」がメインの花言葉となっています。
また、カサブランカはその優美な姿から「ユリの女王」とも呼ばれていることから「高貴」「威厳」の花言葉も持っています。
しかし、裏では「裏切り」「復讐」「危険」という怖い花言葉も同時に持っています。
見た目からは想像できない花言葉で、かなり意外ですよね。
香りも強く結婚式でも広く使用される花ですので、花屋で働いていた時にお客さんにお伝えしたところびっくりされる方がほとんどでした。
花言葉の由来は
ポジティブな意味が多いカサブランカですが、怖い花言葉には一体どのような由来があるのでしょうか?
一説によれば「ある貴族の娘が純白のカサブランカの花束を持って、恋人との密会の約束の場所で待ち続けたところ、その恋人は2度と現れなかった」という、昔のヨーロッパの逸話が由来とされているそうです。
「恋人が現れなかった」「裏切られた愛」ということから「裏切り」「復讐」「危険な愛」という花言葉ができたそうです。
その他にも、文献によれば西洋では白い花はしばしば「喪」を象徴することもあり、これがカサブランカの花言葉にも反映されている可能性があるとか。
日本でも「白」は清浄さや神聖さを表す一方で、「儚さ」や「終わり」を連想させるケースがあり、多くの白色の花で純潔系と虚しい系の花言葉が付けられています。
英語圏での異なる花言葉
その他にも、国によってカサブランカには異なる解釈や花言葉があります。
例えば、英語では「Fatal Beauty(致命的な美しさ)」「Dangerous Purity(危険な純粋さ)」という花言葉があります。
これは、カサブランカの強すぎる香りが時として人を酔わせてしまうことから、「美しさの裏に潜む危険」を表現しているとされています。
私が花屋で働いていた時も、この二面性に驚かれるお客様が多く、特に結婚式での使用を相談される際は、この花言葉の由来をお伝えすることが多かったんです。
綺麗なのは綺麗だけど…と、一生に一度の結婚式なので細部の意味までこだわる方は気にされている印象でした。
もちろん、カサブランカ自体、怖い花言葉がメインではないので普通に使用しても問題ない花ですので、特に避けた方が良いということではありませんけどね。
カサブランカの色別の花言葉!白・ピンク・黄色・赤・紫・黒・青・オレンジ



怖い花言葉があるのは分かったけど…具体的にどの色にどんな花言葉があるんだろう?



カサブランカには色ごとに様々な花言葉が存在します!
ここでは、ピンク・白・赤・紫・黒・黄色・青・オレンジなどカサブランカの色別の花言葉を詳しく解説します!
白色
オリエンタルリリなど最も一般的な白色のカサブランカですが、「純粋な愛」「誇り」「威厳」「祝福」という気品系の花言葉がメインです。
しかし、先ほども言及した通り、裏の花言葉を持っており「偽り」の花言葉を持っています。
真っ白な見た目から「表面的な潔白さ」につながったと言われています。
また、これはあまり知られておらず私も文献を読んだ時にたまたま発見したのですが、地域によっては逸話に登場した「一人で恋人を待ち続けた女性」の姿から「孤独」「絶望」という花言葉を意味する地域もあるそうです。
ピンク色
白が基本のカサブランカですが、「マレロ」「ピンクパレス」という品種はピンクカサブランカとして流通しています。
メインの花言葉は「富」「繁栄」です。
お店のオープン時や新生活時に送られることが多いのはこの花言葉が由来です。
その他にも「優しい愛情」や「温かい心」などの花言葉もサブとして持っています。
しかし、ピンクカサブランカにもネガティブな意味があり「儚い恋」「届かない想い」という物悲しい花言葉も。
これは、ピンク色が次第に白く色褪せていく性質から生まれた解釈とされています。
黄色
オリエンタルリリー コンカドールなど比較的新しい品種として知られる黄色のカサブランカですが、見た目のイメージ通り「希望」「陽気」の花言葉を持っています。
その反面、「裏切り」という怖い花言葉を持っていることでも有名です。
この花言葉は聖書に登場する「ユダの裏切り」の物語に由来しています。
ユダといえばイエスの裏切り者として有名ですよね。
そのユダが来ていた服の色が黄色だったと聖書に書かれていたため、黄色のカサブランカには「裏切り」の花言葉がつきました。
このユダの物語から西洋では黄色はしばしば「嫉妬」「不信感」「疑念」を象徴するカラーとして扱われるため、黄色のカサブランカは「裏切り」の他にも「嫉妬」「不信感」「疑念」の花言葉を持つと言及している文献もありました。
日本の伝統的な花文化では、黄色は「裏切り」ではなくむしろ「希望」や「繁栄」を象徴することが多かったそうですが、近代以降に西洋文化の影響を受けた結果、黄色の花に「裏切り」というニュアンスが加わったそうです。
赤色
スコーピオなどの品種が有名な赤のレッドカサブランカですが「情熱」「溢れる想い」「優しさ」などのポジティブな花言葉を持っています。
しかし、一般的な白色のカサブランカに対して人の目を引く目立つ赤色から「虚栄心」という怖い花言葉も。
見る人によっては華やかすぎるためついたとされています。
また、西洋文化において赤色は「欲望」や「野心」を象徴することが多いという文化的な背景も影響しているとか。
紫色(黒色)
パープルプリンスなどの品種が有名な神秘的な紫のカサブランカですが、紫のカサブランカは色の濃さによって黒色になるため「クロユリ」などの品種も一般的に紫として扱われます。
そんな紫・黒色のカサブランカですが、「恋」「高貴」「気品」という花言葉があります。
一方で、紫(黒)はカサブランカの中では最も怖い「復讐」という花言葉も持っています。
これは、紫(黒)のカサブランカが持つ「恋」の花言葉に関係していて、戦国時代にあらぬ噂によって命を奪われた武将の妻が放った恨みの言葉が由来だとされています。
青色
ネット上では「青色のカサブランカの花言葉は?」と疑問の声が上がっていました。


ですが、カサブランカには青色が存在しません!
これは、カサブランカなどのユリ属の植物が青色の色素(デルフィニジンなど)を生成する遺伝的な能力を持っていないためです。



でも、時々花屋さんで青色のカサブランカも見かけるような…
私も花屋で働いていた時に、青のカサブランカをお店に置いていたことがあるのですが、「青いユリ」として販売されているカサブランカは白いユリに青い染料を使って着色した加工品です。
最近ではバイオ技術を用いて青色を合成する遺伝子を組み込んだ「青いユリ」を作る研究が進められていますが、まだ商業的に流通するレベルには達していないのが現状です。
なので、青色のカサブランカには怖い花言葉含め、花言葉がありません。
オレンジ色
バルビルデやシャインオンなどの品種が有名なオレンジ色のカサブランカですが、こちらはカラーのイメージ通り「愉快」「華麗」「陽気な心」「活力」などの花言葉を持っています。
一方で、「軽薄な愛」「表面的な関係」などの皮肉的な意味も含まれています。
これは、オレンジ色のカサブランカが時期によっては「黄色」に見えることがあり、カサブランカの中では最も怖い花言葉を持つ黄色の印象が波及したことが由来だと言われてます。
時期によって黄色にもオレンジにも見える、その軽薄さや上辺さによってイメージ付けられてしまったんですね。
以上が、色別のカサブランカの花言葉の解説になります。
カラーによって様々な花言葉があり、二面性を持つ種類もあるためプレゼントなどで悩まれる方もイルカと思われます。
ただ、花言葉は基本的に組み合わせでネガティブな意味を和らげることができます。
中和できるイメージですね。
以下が、組み合わせによる中和の例です。
- 白×ピンク → 「純粋な愛情」
- 赤×オレンジ → 「情熱的な喜び」
- 白×黄色 → 「希望に満ちた祝福」
プレゼントの際は組み合わせを意識してみてくださいね。
カサブランカの本数別の花言葉



カサブランカは本数別でも意味が変わるの?



本数によって大きく意味が変化し、怖い意味になったりします!
ここでは、カサブランカの本数による花言葉の違いについて詳しくまとめました!
■1本の場合
1本の場合「唯一の愛」という素敵な花言葉を持つという文献もありますが、基本的には1本は「孤独」「喪」を連想し、めでたいシチュエーションではなく葬儀や供花のシーンで贈られます。
プレゼントでは1本は避けるのが無難です。
■3本の場合
3本のカサブランカは「心からの愛」「祝福」を意味します。
3本には特にネガティブな意味がなく、プレゼントとしては最も無難な本数とされています。
■5本の場合
5本のカサブランカにも「出会いへの感謝」「深い愛情」などのポジティブな意味を持ちます。
ただし、赤色のカサブランカ5本は注意が必要で「危険な執着」を意味する場合がヨーロッパではあるそうです。
■7本の場合
7本のカサブランカには「永遠の愛」という最も強い愛情表現が込められています。
ただし、「秘められた後悔」という意外な解釈も。
これは、一説によれば7という数字の神秘性に由来するとのこと。
■2本、4本、6本
偶数本は「別れ」「裏切り」を意味するという説があります。
特に2本は、「深い絆」の意味を持つと聞くことが多いのですが、文献では「引き裂かれる絆」という最も怖い花言葉を持つとされています。
■9本以上
数が多すぎると「重すぎる想い」「押しつけがましい愛」という警告的な意味を持つとされる言い伝えもあります。
本数に関しては時代や地域によって意味が異なることがあります。
喪を連想させる1本以外は基本的に過度に気にする必要はないのでは?と個人的には思います。
私が花屋で働いていた時も1本は避けて、あとは色の組み合わせなどを考慮し収まりの良い本数であれば特に意識はしていませんでした。
ただ、どうしても本数による意味が気になる方もいらっしゃると思います。



実は、枝数を調整することで怖い意味を和らげることができます!
例えば、以下のような組み合わせです。
- メインの花3本+小さな花2本
- 大輪7本+つぼみ2本
本数や組み合わせを散らすことで、特定の意味によらないようにするテクニックです。
カサブランカをプレゼントで贈る時のポイント



カサブランカをプレゼントしたいんだけど注意点とかあるのかな?



花言葉の目線でのポイントをまとめます!
ここでは、実際にカサブランカをプレゼントすることを想定して花言葉の視点からポイントや注意点をまとめました!
色の選び方を工夫する
まず、基本は色の選び方です。
祝福の場ですと、やっぱりメインカラーのカサブランカをプレゼントしたいですよね。
例えば、結婚式には白色など。
でも、白色には「孤独」などのネガティブな花言葉も含まれています。
そんな時は「白色✖️ピンク色」の組み合わせなどでネガティブな花言葉を打ち消すことができます。
実際に、ヨーロッパには白とピンクの組み合わせで「永遠の愛」を意味する地域もあります。
その他にも、誕生日ではオレンジと白色で「明るい祝福」になり、感謝の気持ちを伝えたいなど一般的なプレゼントの場合は赤色と白色で「熱意のこもった感謝」を意味することも。
ぜひ、組み合わせを意識してみてくださいね。
本数に注意する
これは、前回でも言及しましたが、1本は「孤独」や「喪」を意味する場合があるので控えましょう。
その他にも、結婚式でカサブランカを贈る場合、またはカップルで交際相手にプレゼントする場合など「二人の絆」がテーマになる場合は偶数本は「別れ」を意味する場合があるのでやめたほうが無難です。
また、告白の場やプロポーズなど愛を伝えるシーンで花を贈るケースもあると思います。
そんな場合は赤色が多くならないように注意しましょう。
色別や本数別でも解説しましたが、多すぎる赤色のカサブランカは「強すぎる執着」を意味する場合があるからで。
まとめ
いかがだったでしょうか?
カサブランカには有名な「裏切り」「復讐」以外にも、実は様々な怖い花言葉があります。
もちろん、時代や地域によっても花言葉の意味も変わります。
【カサブランカの怖い花言葉まとめ】
・偽り
・孤独
・絶望
・儚い恋
・届かない想い
・裏切り
・嫉妬
・不信感
・疑念
・虚栄心
・復讐
・軽薄な愛
・表面的な関係
基本的に花言葉の研究はヨーロッパが最先端であるため、文献や言い伝えの由来は西洋を中心としているため黄色などは日本に当てはまらないものもあるので、過度に気にする必要はありません。
プレゼントの際は、ぜひ、参考にしてみてくださいね!
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